ミネラルを添加する わけ

アクアリウムでカルシウムやマグネシウムをはじめとするミネラル類は、飼育水の水質として重要ですが、動植物にとって体を作る材料でもあります。陸上の動物は水や食べ物から摂取していますが、魚やエビは水から鰓で摂取しています。常に一定濃度の河川と違い、飼育水のミネラルは日々減少しています。自然界より過密気味な水槽の環境ではなおさらです。

そこで、水量の半分の水を変えると、半分は補給されます。足し水飼育ですと、蒸発した分の水を足すだけですから、全体のミネラル量としては、ほんのわずかの補給になります。ミネラル濃度を元に戻すには全量の水を交換しなければ元には戻りません。ですが、それまで増えた微生物は減少し、バランスも変化しますからリスクを伴います。

なので、部分換水やミネラルウォーターの足し水程度では補給が間に合わないので、バランスよく濃縮されたミネラルの補給が必要になります。また、水草や飼育魚やシュリンプが成長したり繁殖すると、ミネラルの消費量も多くなりますから、ミネラル添加するとしないではその後の成長に大きく差が出ます。

また、アフリカンシクリッドが棲息しているタンガニイカ湖やマラウイ湖は、もとから硬度(GH)が高く、日本の軟水ではミネラルが少なすぎるので消費する以前の水質調整のためにバランスの良いミネラルで硬度を上げる必要があります。